2012年5月1日

暗室にて

久しぶりの暗室作業。
思う色が出ると、
とても興奮する。
今日は正しくそれだった。

久しぶり過ぎて
光のない闇を忘れかけていた。

なので
暫くの間真っ暗のまま
目を見開いてみた。

目を閉じた時とはまるで違う世界で、
耳に入る物音がとても大きく感じる。

現像機のモーターが回る音
水の流れる音
外を走る車の音。

シーンと言う暗闇の音。

この夜中の暗室作業は
そんな少しの物音で成り立つ。

音楽を聴きながらの作業は
もう随分していない。

この暗闇の音が好きなんだと
そう気付いた。

暗室の壁の一面は
今まで撮影してきた
ネガやベタやプリントで
覆い尽くされている。
最初の頃はagfaの赤い箱だったのが
いつしかkodakの黄色い箱になり、
そして今はkodakの茶色い箱。

何処まで増え続けるんだろう?

他のカメラマンの人はどのようにして
それを保管し続けてるんだろう?

謎ばかりだけど、まぁ、いいや。

とにかく
この暗室作業は
デジタル化が進む中
いつまで続けられるかなんて
ホント、分からない。

けど、続けられる限り
やっぱりフィルムを
この暗室作業を
続けて行こう。

そう、思った今宵の暗室。

朝がくる前に寝ます。

Bonne nuit le monde...